「53匹の猫」の報道について―その①

「53匹の猫」の報道について―その①

2017年11月5日

10月30日付の神戸新聞朝刊などで「ネコ53匹 市営住宅に放置」のニュースが大きく報じられ、ちまたの話題になっています。

世間を騒がせたこの多頭崩壊の事案に、偶然関わることがありました。ニュースを振り返り、思うことを述べます。


地元紙の神戸新聞の記事などによると、神戸市東灘区の市営住宅に家族と住んでいた40代の女性が、異臭などの迷惑行為で強制退去処分となりました。

部屋を明け渡すことになったことし4月、53匹もの猫が放置されていたことが判明。退去や消毒、修繕などに約1千万円かかる見通しで、神戸市は悪質性が高いとして一部を女性に請求することも検討しているそうです。

女性が借りていた物件は3DK(約60平方メートル)。ペット飼育禁止と入居時の規約に規定されていますが、2015年秋ごろには「ネコのふん尿で悪臭がする」と近隣から苦情が出るようになりました。神戸市の指導を受けても状況は変らず、同市は16年10月、明け渡しを求めて神戸地裁に提訴。17年1月に同市の訴えを認める判決が出て、4月には強制執行に踏み切ったのでした。
さて、その退去の際。元の飼い主は 、猫を保健所に収容することに同意していました。

一方で、不用品などの回収を依頼された業者の人は「保健所送り=もしかすると、殺処分=では、あまりにもかわいそう。なんとか救えないか?」と考え、知り合いのボランティアさんに相談しました。

話を聞いたその方は、長年に渡り個人でこつこつと活動している方。業者から部屋に猫が7匹いるとの報告を受け「7匹くらいならば受け入れ可能」として動き出しました。

元の飼い主が「猫7匹」と、申告していたのでしょうか。その情報を元に、ボランティアさんたちは受け入れ準備を進めていました。

 

部屋に残された不用品などを片付けに、業者が部屋の中に入ってみると…7匹と聞いていたのに、いったい何匹いるのだろうか!?

業者の社員さんたちは、引っかかれたり、かまれたりしながら、猫たちを段ボール箱に入れ、2トントラックで運び出しました。
猫たちが救出された夜。同じ動物病院を利用しているボランティア仲間たちが、市内の某所に集まりました。1匹ずつキャリーケースに移し変えるのに、用意したキャリーケースはすぐに足りなくなり、あちこちに電話し、かき集めての作業になりました。

 

私も、ボランティア仲間からのSOSで、猫たちが運ばれた「現場」に駆けつけました。箱から猫を1匹ずつ出し、ノミダニ駆除薬をつけながら、色柄や性別など猫の特長を記録している最中でした。

すでに夜の11時を過ぎていましたが、段ボール箱は積み上げられたまま。その時点で30匹まで数えていましたが、全部で何匹いるのか。だれにも分かりません。

 

猫たちの一大事に少しでも助けになるのならと、1匹預かって帰ることにしました。

 

糞尿まみれで、猫の尿特有のアンモニア臭のする、生後半年くらいの三毛猫さんをキャリーケースに入れ、電車に揺られて帰りました。

入れ物から漂う異臭に気づいた乗客から苦情が出ないか、ドキドキしながらの道中。ちょうど金曜日の終電近く。お酒に酔った人たちが多勢乗っていて、アルコール臭のする車両であったことが幸いしました。猫は一言も鳴きませんでしたので、だれにも気づかれずに帰宅しました。

 

猫の仕分け作業は明け方までかかったそうです。結果、総勢53匹。動物病院の関係者も支援してくれ、たくさんの個人ボランティアさんたちが、協力し合って全頭を救い出しました。

 

新聞記事などにコメントを寄せている市民グループ「北神戸アニマルズ」(神戸市北区)が、全頭救出したと思われているようですが、実はそうではありません。

中心となって動いたのは一市民。個人ボランティアさん。そして、その人を知る有志の人たちです。

 

動物愛護のNPO法人や、大きな市民グループの影で、人知れず、こつこつと活動を続けている個人ボランティアさんが、世の中にはたくさんいること。そして、その人たちの善意と自己犠牲の積み重ねにより、多くの小さな命が救われていることにも気づいてほしい…。

 

「ネコ53匹」の報道について、まず感じたことでした。




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